財団について

理事長挨拶

 当財団は、神田通信工業(創業者:故渡辺勝三郎氏)の株式を以て、昭和57年(1982 年)7月1日に設立され、平成23年(2011 年)6月1日に、新公益法人制度の下、従来の事業を継承実施する一般財団法人へ移行しました。設立以来、新技術の振興を図り、社会・経済の発展と福祉の増進に寄与することを目的として科学技術に関する調査・研究及びこれらの助成・奨励を行ってきています。
 現在、社会全般でのデジタル化とChatGPT 等の生成AI の急速な発展、世界規模でのサプライチェーンへの影響等による地政学的リスクへの意識の高まり、さらに、大規模自然災害の頻発など、科学技術を取り巻く環境が大きく変動しています。このため、科学技術それ自体の動向だけでなく、科学技術と社会との関係、さらに、多様な課題への対応にどのように科学技術が役立つのか、また、それらを踏まえた政策提言など、世界的視野での調査研究がますます重要になってきました。
 このような観点から、「科学技術に関し、調査・研究及びこれらの助成・奨励を行うことにより、新技術の振興を図り、社会・経済の発展と福祉に寄与する」という当財団のミッションの重要性はますます高くなっていると考えております。新しい時代の動きに対応しつつ、今後も財団の目的に沿って業務を実施し、役割を果たしていく所存です。

(一財)新技術振興渡辺記念会
理事長 佐藤 征夫